SIerやコンサル、通信キャリア、ゲーム会社など、ITエンジニアが活躍できる会社はさまざまですが、ケーブルテレビ会社で働くITエンジニアは、どのような業務に携わり、どのような成長実感・やりがいを感じているのでしょうか。コミュニティネットワークセンターで活躍するB.Nさんに詳しくお聞きしました。
- B.N
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株式会社コミュニティネットワークセンター
技術本部 SMS・プラットフォームグループ長ブルガリア共和国出身。アメリカの大学で社会学を学び、半年ほど日本に留学。大学卒業を機に日本ではたらき始める。株式会社シーテック入社以降は放送・通信設備の構築・維持管理や通信サービスの企画を手掛け、2008年の会社分割・事業継承に伴いコミュニティネットワークセンターへ出向。グループ会社のサーバー統合や共通IDシステムの導入等を担当し、現在はSMS・プラットフォームグループのグループ長を務める。
グループ全社で使用するサービス基盤や共通インフラを担当
──B.Nさんが統括している技術本部 SMS・プラットフォームグループについて教えてください。
B.N )
当社の技術本部には5つのグループがあり、SMS・プラットフォームグループはそのうちの1つです。加入者管理システム(SMS /Subscriber Management System)の開発取りまとめやサーバーを中心とするサービスインフラ関連の企画・開発・運営などを担当しています。
加入者管理システムに関しては、私たちがグループ会社の要件を取りまとめ、各社が共通的に活用できるシステムを開発し、提供しています。
──SMS・プラットフォームグループが担当している業務・プロジェクトには、どのようなものがありますか?
B.N )
複数拠点をまたぐ仮想化基盤の構築と運営をはじめ、ペーパーレス業務システムの導入、データ分析基盤の構築、ローカル5G用品質測定システムの開発、10Gbps速度測定サーバーの構築など、先端技術に携わりながらさまざまな業務を推進しています。
当社は11社のグループ会社を統括運営する役割を担っているため、グループ全社が活用するサービス基盤や共通インフラに関わるプロジェクトが多いですね。
Open ID Connectを活用した共通IDシステムの導入を推進中
──現在、ご担当されているプロジェクトについて教えていただけますか?
B.N )
グループ会社向け共通IDシステムの導入プロジェクトを推進しています。これまではサービスごとにユーザーIDが存在していたため、1人のお客さまが複数のIDを使い分けているケースも多く、お客さまにとってもお客さま情報を管理するグループ各社にとっても非効率な環境でした。
2020年から始動している今回のプロジェクトではOpen ID Connectという業界標準の新技術を活用してシステムを構築しており、お客さまが選んだ1つのメールアドレス形式のIDのみで各社のサービスをご利用いただけるようになります。2022年10月時点で11社のうち6社への導入が完了し、残りの5社についても2023年初頭には導入できるよう準備を進めています。
─共通IDシステムの導入プロジェクトで工夫されたこと、苦労されことはありますか?
B.N )
グループ各社のデータベースの整理・連携が大きなハードルとなっていたため、毎週のように各社のエンジニアとオンライン会議を行い、現状の課題や状況を確認しながらプロジェクトを進めていきました。苦労もあった一方で、グループ各社のエンジニアがアイデアを出し合い、ノウハウを共有しながら協業できたことには大きな意義があったと考えています。また、サービスインの際に感じられた達成感も忘れることができません。
地域密着でありながら大手に匹敵する技術力。先端技術に携わるチャンスも
──ケーブルテレビ会社だからこそ得られるエンジニアのやりがい・メリットには、どんなものがあるとお考えですか?
B.N )
自社やグループ会社が提供するサービスの開発や、サービスを支えるシステム・インフラの構築に携われることが大きいと思います。さらに言えばケーブルテレビ会社が提供するサービスは、自分たちが住んでいる地域のお客さまが利用するものなので、お客さまに使っていただいている実感を得やすい環境でもあります。
また、そのような地域密着型企業でありながら大手に匹敵する技術力も有しており、当社やグループ会社のエンジニアたちは、さまざまな業界イベントで登壇し、先端技術の導入事例を公開しています。たとえばVMware vSANを用いて国内初となるデータセンター間のストレッチクラスタ構成を実現したのも当社のエンジニアです。
──エンジニアが手掛けられる業務範囲についてはいかがですか?
B.N )
当社の従業員数は約120名、グループ全体でも1200名程度の規模です。エンジニア社員の数はさらに少ないので、1人のエンジニアが上流から下流までの幅広い業務を担当できます。また、そのような規模感でありながら放送・通信という影響力のあるサービスを扱っているため、社会的にインパクトのある仕事を手掛けるチャンスも十分にあります。
──CNCIグループに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。
B.N )
現在、社内のCX戦略室と連携し、顧客満足度向上を目的とするデータ分析基盤のデータ連携を進めていますが、今後はこのようなタイプの案件も増えてくると思います。さまざまなトレンド技術を学びながら幅広い取り組みに挑戦できるCNCIグループで、私たちと一緒に成長していきましょう。
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