スターキャットの法人営業部は、インターネット接続サービスやローカル5Gなど、企業や行政のお客さまにさまざまなサービスを提供しています。また、お客さまの課題やニーズを起点に新しいサービスを開発することも珍しくないそうです。今回は、スターキャットの法人営業部を統括するK.Yさんにインタビューを行い、同社の法人営業としてチャレンジできる幅広い仕事の内容や、ローカル5G事業への関わり方などについて、詳しくお聞きしました。
- K.Y
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スターキャット株式会社
営業本部 法人営業部 法人営業2グループ長大学では工学部電子工学科を専攻。2004年に新卒でスターキャットへ入社。子会社の技術部保安課に出向し、ヘッドエンドの運用・保守、宅内技術など幅広い業務を経験。スターキャット帰任後、カスタマー本部を経て、2011年に経営企画室へ異動し、CNCIグループ参入に係る業務、新規事業の取りまとめ業務などに従事。2021年に法人営業部へ異動。現在は法人営業2グループのマネジメントおよび営業活動を担当。
法人営業部のミッションは、お客さまの課題・ニーズに対する最適解のご提案
──スターキャットの法人営業について教えてください。
企業や行政に向けて、さまざまな通信サービスの提案を行っています。具体的には、インターネットの接続サービスや拠点間をつなぐ専用線の販売を行っているほか、名古屋市内の学校のネット環境整備にも取り組んでいます。また、当社がなごのキャンパスに設けた実証施設「NAGOYA LOCAL 5G LAB」にて、企業・行政・大学の皆さまと共にローカル5G関連の実証実験を進めています。
加えて、私たちは「お客さまの依頼を断らない」というテーマを掲げて活動しているため、お客さまから「こんなことはできないか」と持ちかけられたご相談に対し、新たなサービスやソリューションを作ってお応えするケースも少なくありません。たとえば直近でも、デジタルサイネージサービス、店舗・オフィス用BGMサービスなど、さまざまな新サービスを立ち上げています。
──基本的な商材やサービスはあるものの、それを販売するだけの仕事ではないのですね。
ローカル5Gの実証実験も含め、一般的な営業職のイメージとは少々異なっているかもしれませんね。私たちのミッションは、お客さまの課題・ニーズに対する最適解のご提案です。当社が持っている既存の商材・サービスで最適解が見つからなければ、自分たちで新しいサービスを作ってご提案することもできますし、場合によっては他社のサービスをお勧めすることもあります。
ローカル5Gの実証実験に伴走し、実験後のサポートまで一貫して対応
──スターキャットが、ローカル5Gに取り組むに至った狙い・背景を教えてください。
次世代通信方式であるローカル5Gを実現するには、非常に高価な設備が必要になります。総務省も実証実験への補助金を用意してはいたものの、依然として高いハードルがありました。そのような中、スターキャットでは、さまざまな企業の方々と共に新しいビジネスを生み出すために、なごのキャンパス内に「NAGOYA LOCAL 5G LAB」を設け、広く無償で提供することを決めました。
──現在、「NAGOYA LOCAL 5G LAB」では、どのような実証実験が行われていますか?
自動運転やドローン、ロボットの遠隔操作、放送における映像伝送など、多種多様な分野の実証実験を行っています。完成車メーカーや電子部品メーカー、テレビ局といった法人のお客さまのほか、最近では大学との共同研究にも力を入れています。
──そのような実証実験に際して、K.Yさんたち法人営業部のメンバーは、どのように関わっているのですか?
お客さまに伴走する形で、私たちも一緒になって実験に参加しています。「どうしたら動くか」「どうしたら上手くつながるか」など、施設の設備や通信の仕組みを理解する立場からアドバイスを行っているほか、実際にカメラを持って撮影をしたり、結果の検証を行ったりするなど、実験の終わりまで立ち会い、その後のサポートまで一貫して対応しています。
──ローカル5Gの今後の展望に関して、どのような見解をお持ちですか?
さまざまな実証実験に参加することで、ローカル5Gのメリットとデメリットの双方がわかってきました。ローカル5Gの使用には免許申請が必要であり、免許ごとに専用の周波数帯が割り当てられます。そのため、大勢の人が集まるイベント会場などでもWi-Fiのような混信が起こらず、通信が遅延しません。これがローカル5Gの最大のメリットです。その一方で、免許申請におけるハードルの高さや設備コストの高さが、ローカル5Gの普及を妨げる大きな弱点になっていると感じます。
しかし、将来的に多くの企業・行政での導入が進めば、その分だけ設備の価格が下がり、普及のスピードも上がっていくはずです。そのためにも当社としては、「NAGOYA LOCAL 5G LAB」の提供を通じて、ローカル5Gの可能性を継続的にアピールしていく必要があると考えています。
映像・通信に関する強みを活かして、さまざまなチャレンジができる環境
──スターキャットの法人営業として働くやりがい・楽しさは、どんなところにあると感じていますか?
冒頭にお話ししたように、特定の商材・サービスに縛られることなく、さまざまな企画・提案ができることに尽きると思います。お客さまのニーズ起点で生まれたデジタルサイネージやBGMサービスに加え、eスポーツイベントやオンラインセミナーなどへの回線提供も行っていますし、会社として映画事業も行っているので、最近では海外映画の買い付けなども始めています。
そもそもスターキャット自体が社員のチャレンジに肯定的な会社なので、いろいろなアイデアを実現しやすいと思います。ローカル5G関連の事業も社員のアイデアから生まれていますし、この法人営業部自体も、経営企画室時代の私の提案がきっかけで立ち上がった部署ですからね。
──今後、ローカル5G関連で実現したいことはありますか?
現在は、自動運転やドローン、放送技術系の案件がほとんどですが、私はエンタメ分野にも活用できると考えています。たとえば、大勢の人が集まるライブ会場などでも混信が発生しないので、まったく新しいタイプの映像演出を実現できる可能性があります。また、一部の企業さまと冗談混じりに話しているのは、ローカル5GとVRゴーグルを組み合わせたお化け屋敷の企画です。なごのキャンパスは昔の小学校を改築した施設なので、お化け屋敷を作るにもピッタリな場所ですからね(笑)。
──最後になりますが、スターキャットの法人営業の仕事に興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。
放送局は映像のプロであり、通信会社は通信のプロですが、ケーブルテレビ局は、映像と通信の両方に強みを持つ希少な立ち位置の会社であり、2つの領域を掛け合わせたサービスを扱える環境があります。もちろん、その分だけ多くのことを学ぶ必要がありますが、映像と通信の両方に興味を持っている方であれば、これ以上ないくらい楽しい仕事ができるはずです。
※掲載記事の内容は、取材当時のものです
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