
ケーブルテレビを観る前に「工事期間を待たなくてはならない」「専用機器を設置する必要がある」!
そんな当たり前を、CNCIは大きく変えようとしています。
加入者減少、動画配信サービスの台頭、デバイスの多様化、放送事業を取り巻く環境は劇的に変化しています。
その中で私たちは、「アプリひとつで始められるテレビ」 という新しい挑戦に踏み出しました。
本記事では、その背景とTVアプリ実証実験(PoC)開発の裏側、そして未来の放送DXに向けた想いをお伝えします。
そして次の一歩をともに進める仲間を、新卒のみなさんに求めています。
背景:なぜ挑戦したのか?
CNCIがPoCに踏み出した理由は、大きく3つあります。
1. 加入者減少という現実
ケーブルテレビは20年以上、工事とSTB設置を前提にしてきました。ですが、Netflixなどの配信サービスやスマートフォンの普及で、加入者数は減少。「このままでは取り残される」という危機感がありました。
2. 工事の負担
お客様は工事期間を待たされ、会社側も工数を割かざるを得ない。アプリ化すれば、工事不要で「今すぐ観られる」体験を提供できると考えました。
3. データが取れない放送の限界
従来の片方向配信ではリアルタイムの視聴データが得られませんでした。IPユニキャスト放送(アプリ化)なら双方向が可能になり、ランキング機能や双方向サービスを展開できます。
A.S(開発リーダー)
世の中が大きく変化している中で、私たち自身も大きく変わらなければならない。そう思ったのが出発点でした。
PoCを選んだ理由:企画書だけでは動かない
構想は2年前に始まりました。
PowerPointでアイデアを説明しましたが、誰にも響きませんでした。
実際に動くものを見せないと始まらない!
そこで決めたのが、PoC(概念実証)としてまず形にすることです。
紙芝居では伝わらなかった未来像を、3ヶ月で「アプリひとつで始められるテレビ」に落とし込みました。
PoC開発の舞台裏
技術的な挑戦
・高画質と低遅延を両立させること
・RF配信(電波でテレビに映像を届ける方式)からIP配信(インターネット回線で映像を届ける方式)への転換
・クラウドと自社ネットワークを活用した特殊な構成
Y.M(放送インフラ担当)
映像プレイヤーの動作次第で体験が左右されることを学びました。初めて触ったとき「こんなにサクサク動くんだ!」と感動したのを覚えています。
ユーザー体験の進化「アプリひとつで始められるテレビを」
・視聴するだけでポイントが貯まる「視聴ポイント機能」
・番組と連動した「ライブコマース」
・コメント機能で「観る」から「楽しむ」へ
UIは「テレビらしさ」を保ちつつ、海外の最新機能を融合しました。
A.S(開発リーダー)
日本人が慣れた「テレビライク」なUIを守りながら、新しい体験を加えられたのは大きな成果でした。
開発現場のリアル:スピードとチームワーク
今回のプロジェクトでは、開発パートナーの海外拠点も巻き込み、アジャイル開発でスピーディーに進めました。
・完成した機能からリリース → フィードバックをもとに改善
・初めてのオフショア開発にも挑戦
・部署を超えたメンバーが議論に参加
A.S(開発リーダー)
色々と初体験な事が多く不安もありましたが、開発パートナーのEnlytさん及びSupremeTech(ベトナム拠点)の技術力に驚かされました。想像以上のスピードで改修を進めてくれました。
成果と手応え
PoCを通じて、「紙芝居では伝わらなかったもの」が一気に「アプリひとつで始められるテレビ」として具体化できました。
営業や番組供給会社さんも本気で議論に参加し、社内に熱が広がりました。
・社外からも「このアプリはいつから始まるのか?」と問い合わせあり
・番組制作会社から「これなら視聴が増える」と期待の声
・社員自身も「テレビはまだ進化できる」と実感
今後の挑戦
PoCはゴールではなくスタートです。
・24時間365日止まらない放送品質の確立
・規模拡大を見据えたシステム設計とコスト最適化
・2026年の制度変更に向けた本格商用化の準備
Y.M(放送インフラ担当)
テレビって「もう古い」と思われがちですが、まだまだ進化できます。
その進化を、自分たちの手でつくっていけるのが面白いところです。
CNCIの取り組みは、単なる技術開発ではありません。
・テレビの当たり前を塗り替える挑戦
・社会の暮らし方そのものを変える可能性
・誰もが使いやすい体験をデザインする楽しさ
新卒のみなさんには、この大きな変革を一緒に形にしていく役割を担ってほしいと考えています。
一緒に挑戦できるフィールド
・開発:IP配信やアプリケーション開発など、最新技術を駆使したプロジェクト
・デザイン:使いやすく、直感的で「テレビらしい」UI/UXの創造
・企画・運用:新しい放送ビジネスモデルの検討と実装
CNCIでは部署の垣根を超え、若手でも積極的に意見を出し合いながらプロジェクトを進めています。
未来を一緒につくろう
「テレビってまだ変われるんだ!」
PoCに関わったメンバーからは、そんな声が多く上がりました。
CNCIが取り組む次世代放送の高度化は、まだスタート地点に立ったばかりです。
未来を切り開くこの挑戦を、「次の主役」であるみなさんと一緒に進めたいと思っています。
挑戦は、面白いからこそ続けられる!
そして、CNCIの次の挑戦には、あなたの新しい発想と情熱が必要です。
私たちと一緒に、「テレビの未来」をつくりませんか?
※掲載記事の内容は、取材当時のものです