株式会社コミュニティネットワークセンター(以下:CNCI)は、東海地域のケーブルテレビ事業者11社の統括運営会社です。資本関係上もグループ各社の親会社という立ち位置ですが、単なる親会社・子会社とは異なる関係性の構築に努めているそうです。2030年に向けたグループビジョンの策定に携わり、現在は『ケーブルノチカラ』の企画運営も担当するCNCIのN.Kさんにインタビューを行い、一般的な企業集団の常識に当てはまらないCNCIグループの独自性についてお聞きしました。
- N.K
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株式会社コミュニティネットワークセンター
企画管理本部 ビジョン推進グループ岐阜県多治見市出身。医学部保健学科を卒業後、大学院で医療技術学を専攻し、臨床検査について学ぶ。2017年、新卒でコミュニティネットワークセンターへ入社。営業企画部でのプロモーション活動、新規事業の立ち上げ、グループビジョン策定などを経験。2022年に企画管理本部 ビジョン推進グループへ異動し、現在は経営計画業務、ビジョン推進業務に従事。グループ全社の採用強化を目的とするオウンドメディア『ケーブルノチカラ』の企画運営を担当している。
『ケーブルノチカラ』もグループビジョンの実現に向けた取り組みの一つ
──大学・大学院では医療(臨床検査)を勉強されていたそうですが、なぜ就職先としてCNCIを選んだのでしょうか?
もともと医療の仕事とメディア系の仕事の両方に興味があったので、高校の文理選択の時点では後々の選択肢が広い理系の進路を選択しました。その後、大学では医療を学び修士課程まで進みましたが、就活を始めるに際に「やはり人に何かを伝える仕事がしたい」と考え、出版社を中心にメディア系の会社を検討しました。
最終的にCNCIを選んだ理由は、会社説明会で出会った先輩の存在が大きいです。私は修士まで進んでいたので、年齢的には私と同じ歳の先輩でしたが、その方は入社2年目にも関わらず大規模なプロモーション案件をメインで担当されていました。「若いうちからこんな大きな仕事を任せてもらえるんだ」と驚くと同時に、「自分も早くこんな素敵な社会人になりたい」と思ったことが入社の決め手になりました。
──現在、N.Kさんはどのようなお仕事をされていますか?
企画管理本部 ビジョン推進部に所属し、事務局として経営会議の運営や自社の経営計画策定、グループ各社の経営情報の取りまとめなどを行っています。また、2021年度に策定した2030グループビジョンの実現に向け、さまざまなテーマを具現化するためのビジョン推進業務も担当しています。私自身は「ビジョンの実現に向けた人材採用の強化」というテーマに取り組んでおり、その活動のアウトプットの一つがCNCIグループを紹介するオウンドメディア『ケーブルノチカラ』です。
一社一社の自主性を最大限に尊重し、CNCIグループ各社の強み・優位性を活かす
──『ケーブルノチカラ』のようにCNCIグループ全体で進めている施策や取り組みは、ほかにもあるのでしょうか?
わかりやすい例ではグループの合同研修があります。CNCIが事務局となり、各社共通の課題を取りまとめた上で新人向けの研修などを企画提案し、実施しています。また、どんな取り組みであっても常にCNCIが中心となって進めているわけではありません。
グループ各社がそれぞれ独自の強みを持っているため、「法人向けソリューションのことならひまわりネットワークにリードしてもらおう」「クロスメディア戦略のことならフリーペーパーやFMラジオも運営している知多メディアスネットワークに相談してみよう」といった感じで、課題や施策のテーマに応じて取り組みの主体となる会社が変わったり、役割関係が変わったりします。
とくに私たちCNCIは、ほかの11社とは違ってお客さまに直接サービスを提供する会社ではないので、お客さまと直接向き合うことに関してはグループ各社の皆さんからサポートやアドバイスをいただく機会が多いですね。
──単純にCNCIが親会社、ほかの11社が子会社というだけの関係性ではないということでしょうか?
CNCIグループでは、各社の強みや地域密着の優位性を活かすために、一社一社の自主性を最大限に尊重しています。そのため、資本関係的にはCNCIが親会社という立場ではあるものの、グループ各社の意見に耳を傾け、それぞれの強みを活かしながら一緒になって課題を解決するという仕事の進め方をしています。一般的な企業グループとは違い「親子」というよりは、「仲間」という関係性が近いと思っています。
たとえば、ローカル5Gの取り組みでは、各社の自主性が顕著に表れています。CNCIが先行実験を担当した後、名古屋市中心部にあり映像に強いこだわりを持つスターキャット・ケーブルネットワークでは映像分野での活用を検討した実証実験を。一方で、モノづくりの街にあるキャッチネットワークでは、複数の工場で実証実験を重ねています。
──CNICIとグループ各社との関係性は極めてフラットということですね。
一般的には競合関係になってしまうはずの同業他社同士が仲間として協力できるような関係性を築けていることは、ほかにはないCNCIグループの独自の魅力だと思っています。これは会社間同士だけでなく、社員間同士でも同じです。『ケーブルノチカラ』に掲載している対談記事を読んでいただければわかる通り、同じ仕事をしている社員同士が会社の枠を越えて課題やノウハウを共有したり、ときには悩みを相談し合えるような関係性を築いています。
一般的な企業グループの場合、異なる業種の会社同士で構成されていることがほとんどですからね。まったく同じ仕事をしている社外の人と腹を割って話せるCNCIグループの環境は、本当にレアケースだと思います。
CNCIグループ各社の強み・情報・ノウハウを掛け合わせ、より大きな価値を生み出す
──ケーブルテレビ会社の集合体であるCNCIグループの最大の強みはどこにあると考えていますか?
CNCIグループを構成する各社は、それぞれの地域で約30年にわたってサービスを提供してきた歴史があります。各社には地域に住む人々や環境、企業、行政を知り尽くした社員が在籍しているため、地域の特性や課題に応じた地域密着型のサービスをスピーディーかつ効率的に提供できる強みがあります。
そんな強みをもつ会社同士がグループとして仲間となり、お互いが持っている地域の情報、実施した施策の事例、そこで得たノウハウなどを共有し合うことができれば、より大きな価値を地域の皆さまに対して提供することができます。そのようにして生まれるシナジーこそが、私たちCNCIグループの最大の強みだと考えています。
──最後になりますが、ご自身が企画運営されている『ケーブルノチカラ』をご覧になっている方々へのメッセージをお願いします。
『ケーブルノチカラ』をご覧いただき、ありがとうございます。これからもCNCIグループの魅力をお伝えできるような幅広いコンテンツをアップしていく予定ですので、定期的に足を運んでいただけると嬉しいです。また、今後はIT・通信分野を専攻されている学生の皆さんの知識欲を刺激するような、新コンテンツの立ち上げも企画しています。ぜひご期待ください!
※掲載記事の内容は、取材当時のものです
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